みなべ町は今年度から、町内の空き家に入居する移住者に30万円、その空き家の所有者に10万円を補助する制度をスタートさせた。県の空き家バンクに登録した町内の空き家に対して、売買または賃貸の契約成立を条件に移住者と所有者双方に補助を出すのは県内初。空き家バンク登録を奨励し、町外からの移住・定住の一層の促進につなげていく。   

 同町での空き家バンク登録件数は2019年度3件、20年度0件、21年度5件、22年度6件の計14件。うち3件の賃貸契約が成立。登録取り下げなどもあり、現在登録されている物件は7件。町内の空き家は約400件あるとされ、登録者増が課題。同町では前年度から最大100万円を支給する若者定住促進新築住宅取得支援事業補助金も交付し、好調となっている。

 新たに導入した移住者に対する補助は「空き家バンク活用促進助成金」、空き家の所有者に対する補助は「空き家成約奨励金」の名目。移住者の対象は町内への移住から1年を経過していないことが確認できる者で、その空き家で5年以上住むことなど。移住者、所有者ともに共通して、県空き家バンクを介して売買または賃貸借契約が成立、契約の当事者が3親等以内の親族関係でないことなどが条件となっている。交付申請、問い合わせは産業課℡0739ー72ー1337。

 県内の各自治体でもさまざまな移住、定住施策が行われており、有田市では空き家の購入などで宅建業者に支払った仲介手数料を上限5万円で補助する制度を実施中。橋本市では空き家賃貸に16万円、購入に20万円、広川町では今年度から、空き家に限らず移住者への住宅取得に100万円を出す。

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