久留米町長㊧に要望書を手渡す高田さん

 印南町日高川町風力発電建設を考える会は20日、印南と日高川の町境の山に建設が計画されている風力発電施設について、建設反対の要望書と住民らから集めた署名を日高川町の久留米啓史町長に提出した。

 両町境に計画されている風力発電施設は、日高川町山野、三佐、田尻、印南町西神ノ川、田ノ垣内、上洞、川又地区に出力約4300~6100㌔㍗の大型風車を最大22基設置し、総出力最大約9万4600㌔㍗を想定。東急不動産株式会社(本社・東京、岡田正志代表取締役)が手掛ける。日高川町議会3月定例会では3議員が一般質問で問題提起。否決されたものの、風力発電施設の建設等を反対する決議案も提出された。

 要望書の提出は、同風力発電建設を考える会世話人の高田有さん=三佐=と世話人で町議でもある原孝文さん、坂野川区の柏木一夫区長と町議会の井藤満人、山本喜平両議員が町長室を訪れた。

 要望書は、災害発生の危険性や低周波による健康被害の懸念、自然環境の破壊、水源や動植物への悪影響などを理由に「この計画は地域にとって永久に受け入れられるものではないと判断し、断固反対、全面撤回を求めます」とし、「風力発電所建設事業を中止するよう意見、働きかけを求めます。また、町有林を含め、当該計画への町有施設の使用や改変の許可を一切認めることがないようお願いします」と書かれている。

 高田さんは、建設予定地区や近隣地区などの町内307人と印南町74人、その他の市町村234人の計615人分の計画に反対する署名(1次分)を添えて久留米町長に手渡した。久留米町長は「事業の許認可は国が押さえるべきところ。特に健康被害については因果関係など分からないことも多いですが、要望書と署名はいただきます」と話し、町としての意見等は示さなかった。

 同風力発電建設を考える会は、21日には印南町にも要望書等を提出。今後県にも要望を予定している。

 同所の建設計画は、13日まで環境影響評価方法書の縦覧が行われ、26日まで方法書についての意見書を受け付けている。今後は事業者が環境影響評価法に基づき、現地調査を実施し環境への影響を予測・評価し、環境保全措置を検討。県知事等の意見を踏まえた上で準備書をまとめ、評価書を作成していく。

 日高川町と広川町との境にある白馬山脈の尾根沿いには現在、風力発電の風車が53基稼働しており、さらにエリアを拡大し、より大型の風車を設置する計画案も持ち上がっている。

風力発電施設の建設反対 日高川町長に要望書提出” に対して1件のコメントがあります。

  1. 匿名 より:

     私は2012年より電磁波過敏症を発症し、携帯電話電子レンジも使えずバス電車にも乗れずにいます。風力発電の周辺では不眠、目まい、頭痛などの健康被害が出ることがあると聞いています。 風力発電計画があるところは非常に自然豊かなところですね。周辺住民の健康被害もさることながら、こんな素敵なところが風力発電設置によって台無しになっていくのではと心配します。

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