きょう告示する県議選は14選挙区のうち9選挙区の無投票が予想されている。日高地方では御坊市選挙区が4年前の前回と同じ顔ぶれの一騎打ちが予想されているが、日高郡選挙区は現職3人が出馬するだけ。昨年は日高川町議会議員選挙が無投票となり、今年に入っては日高町と由良町の議会議員選挙も無投票。由良に関しては定数10に対して9人の立候補で欠員1という状況。地方議員のなり手不足が深刻だ。

 要因の一つには報酬面があり、県議や市議ならまだしも、町議となるとなかなか議員一本で生活していくのは大変。まちのために身を粉にして働きたいと思う若者がいたとしても、出馬に踏み切れない。結果、退職して時間やお金に余裕がある人たちの再就職先のようにもなっている。財政状況が厳しい中で報酬アップは難しい問題だが、まちの将来や執行部のチェック機能の強化、議会活性化のためにはそろそろ真剣な議論が必要である。

 選挙が無投票になるということは選択する機会がなくなり、有権者にとって不幸なことでもある。仮にその候補者を支援できないと思ったり、不満があったりしても意思表示をする場がない。また、選挙がないことで一層政治への関心が薄らぐ、だから新たな立候補者も出てこないといった負のスパイラルに陥る。一方で無投票ということはその立候補者が信任を得ている証であり、政治が安定しているとも言え、安定しているからこそ住民のさまざまな要望に応えやすいという一面も持つ。

 いずれにしても県議選御坊市部は前哨戦から激しい戦いを繰り広げている。候補者の政策や思いをしっかり見極め、大切な一票を投じてほしい。(吉)