左から綱島教授、東さん、北風幸一校長

 日本高専学会の2022年度研究奨励賞で、和歌山高専専攻科エコシステム工学専攻2年生の東さくらさん(稲原中出身)=指導教員・綱島克彦生物応用化学科教授=が最優秀賞に輝いた。

 全国の高専専攻科生を対象に特に優れた研究活動を行ったと認められる学生に与えられ、最優秀賞が最高。

 東さんの研究題目は「高機能置換基導入型四級ホスホニウム塩を用いた潜熱蓄熱材の開発」。ホスホニウム塩という新しい化合物を用いた蓄熱材料を提案し、省エネ型の空調システムや冷蔵庫などに用いることができる画期的な研究として注目を集めている。英文原著論文3報、国内外学会の受賞4件、発表14件の成果となり、同校では「専攻科生の成果として輝かしい研究業績」と評価している。

 東さんは「本科5年から専攻科までの3年間に及ぶ研究活動では試行錯誤も多く、良い実験データを得るまでに長い時間がかかりましたが、研究成果がこのような形で評価されてとても嬉しいです。専攻科修了後は県内企業に就職しますが、これを励みに頑張っていきたいです」と喜びを語っている。