岸本周平知事は22日の会見で、アフターコロナの県内観光について「観光客がコロナ前に戻っていることを肌で感じる」とする半面、受け入れ側の人手不足が問題になっていることを指摘。まずは現状把握に努め、人手不足解消に向けて要因や対策を研究していく考えを示し、「県への観光客を逃さない」と意欲みせた。

 県がまとめた県内主要観光地7カ所の年末年始(昨年12月30日~今年1月3日)の観光客入り込み状況によると、総数は116万6760人(前年度比118%)。コロナ前の2019年度比では8割超まで回復している。また、マスク着用が個人の判断となり、5月8日からコロナが5類感染症に引き下げられ、観光客を一層呼び戻すチャンス。鹿児島では韓国からのインバウンドも復活してきているという。

 岸本知事は「南紀白浜を視察し、ほぼコロナ前に戻っていると感じた。コロナ前を上回る予約が入っているところもあり、喜ばしい」とし、一方で「人手不足の声が聞かれる。コロナ禍で縮小したものをどうするか。白浜空港の受け入れ体制もその一つ。地域でどれだけ足りないのか、処遇に問題があるのかどうかなどを研究したい。観光協会と協力しながら進めていく」と説明。今月18日からJR西日本の特急くろしおが大阪駅から和歌山に直結されたことについては、「和歌山に来やすくなるわけで、誘客を増やしたい。特に南紀白浜以南のくろしお利用に力を入れたい」とした。

 4人が立候補を予定している衆議院和歌山1区の補欠選挙(4月11日告示、23日投開票)には、「私を応援してくれた政党の公認候補を政治家として応援したい」とし、現時点で前回の1区で自身が戦った自民党前職の門博文氏(57)を支援する考えを示した。