日高川町議会は17日午後、議員発議の風力発電事業に反対する議員決議案を採決し、賛成少数で否決した。

 共産党の原孝文議員が発議者、井藤満人議員が賛成者となり、風力発電機が発する低周波音の健康被害、自然環境への影響、災害などが危惧され、町民の暮らしや健康にとって重大な影響を与えることが予想されるとして、町内および町民に影響をもたらすことが予測できる隣接市町への新たな風力発電機の建設を認めず、稼働中の風力発電機については、現規格以上の大型化や運転期間の延長も認めないという内容。

 午前中の質疑を経て午後に討論が行われ、山本啓司議員が反対討論。「十分な調査研究を重ね、議論を経て合意をみた内容を決議案等の行動に反映させていくべき。低周波による健康被害の未然防止や因果関係の解明の明確化に向けた施策や基準づくりを国に求めていくことが先決」などとし、「このタイミング・内容での決議案には反対」と述べた。

 賛成討論は井藤議員と山本喜平議員が行ったが、採決の結果は3対7の賛成少数で否決された。