高専生から防災・減災のアイデアを募る第1回高専防災減災コンテスト(独立行政法人国立高等専門学校機構主催)の最終審査が6日、東京国際フォーラムで開かれ、和歌山高専環境都市工学科5年の田中勇摩さんと山添成毅さんの「防災学習砂場の開発」が最優秀賞の文部科学大臣賞を受賞した。

 高専制度創設60周年を記念して、国立研究開発法人防災科学技術研究所、公益財団法人国際科学振興財団と連携して行われたコンテストで、18校から28件の応募があり、6日の最終審査では書類審査を通過した8校10件を審査した。

 和高専の2人は砂場の砂で山や谷などを作ると、その標高に応じて砂の色が変わる装置を開発した。カメラとプロジェクターを設置し、センサーが高さを計測し、色を投影する仕組み。等高線も表示されて急な崖や低地を識別することができ、がけ崩れや土砂災害などが起きやすい地形を理解しやすくなっている。

 審査は「地域実装への期待」「地域の課題や特性をよく捉えているか」「着眼や発想のユニークさ」などで行われ、審査員からは「防災リテラシーの向上に役立つ」などと高い評価を受け、見事最高賞に輝いた。