6日は二十四節気の一つで、土の中で冬ごもりしていた生き物たちが、地上に出てくるとされる「啓蟄(けいちつ)」。日高地方も気温が上がり、暦通り春を実感する暖かさが続いている。

 桃の節句の3日、人形供養で知られる和歌山市の淡嶋神社で、女の子の健やかな成長を願って、ひな人形を乗せた舟を海へ流す伝統行事「ひな流し」が行われ、新聞に掲載されていた。1年間で全国各地から同神社に納められた人形は約5万体。その中から300体が、白木の小舟2隻に乗せられ、沖へ送り出された。

 男兄弟で育って桃の節句については無頓着だったが、3年前に娘が生まれたり、その初節句に実家からひな人形をもらったりするなかで、関心を持つようになった。淡嶋神社ではコロナ禍で、女性がひな人形を積んだ小舟を担ぎ、神社から海まで運ぶ「雛舟渡御」は中止。いつか見てみたいと思っている。

 調べてみると、節句は1年間に5日。季節の節日に邪気を払うものとして中国から伝わり、1月7日の「人日」、3月3日の「上巳」、5月5日の「端午」、7月7日の「七夕」、9月9日の「重陽」を五節句といい、桃の節句の上巳は人の身代わりとして紙の人形に災いを移して川に流す風習と、女の子が人形のお姫(ひい)さまで遊ぶ習慣が結びつき、「お姫さまの人形を飾って女の子の健やかな成長を祈る日」になったそう。

 先日、家族と両親らで次女の初節句を祝った。おとなしく寝ている主役を尻目に、にぎやかに、季節の節目に無病息災を祈願。歳時記や伝統行事に興味を持つのも面白く、身内が集まるイベントも大切にしたいと思う。(笑)