県が開設した応援サイト「ノウフクわかやま」

 農業と福祉を連携させた「農福連携」が全国的に注目を集めるなか、県は取り組みを支援する応援サイト「ノウフクわかやま」を開設した。農福連携は障害者らの社会参加、農業の労働者不足の解消等さまざまなメリットがあり、日高地方の福祉作業所でも広がりをみせている。県は「ウェブサイトを通じ、一層の連携促進につなげていきたい」と話している。

 農福連携は農業と福祉が連携し、障害者や高齢者が農業分野で活躍する取り組み。農作業を通じて自信や生きがいを創出し、障害者らの働く場の確保、賃金向上などのメリットが挙げられる。連携に取り組む農業経営体も労働力の確保や農地の維持・拡大、売上向上などが期待できるほか、地域交流の促進などにもつながる。

 応援サイト「ノウフクわかやま」は農福連携に取り組む県内の障害者福祉サービス事業所の紹介、事例などを掲載し、広く知ってもらうことを狙いに開設された。農業者と障害者をマッチングさせるフォームも掲載し、農業者が収穫、草刈りなどの依頼内容を入力して送信すると、コーディネーターである県セルプセンターがサービス事業所との調整を仲立ちする制度も設けている。

 サイトに掲載している障害福祉サービス事業所は県内37事業所(1日現在)。日高地方では太陽川辺作業所(日高川町)、すまいる(みなべ町)、南高梅の会(同)、ケアサポートかえる(印南町)、ワークメイト印南(同)、菜の花作業所(御坊市)の6事業所で、農作物の加工、農作業の受託、農作物や加工品の販売などの農福連携を紹介している。

 サイトへの問い合わせは県福祉保健部福祉保健政策局障害福祉課℡073―441―2537、マッチングの問い合わせは県セルプセンター℡073―499―6142。