第６１回全国青年農業者会議のプロジェクト発表が２・３日、東京で行われ、近畿代表で出場したみなべ梅郷クラブの中井貴章さん（３１）＝みなべ町筋＝の「ニホンミツバチを守り 梅産業を次世代へ！」が地域活動部門で最優秀賞（農林水産大臣賞）を受賞した。梅郷クラブからは昨年の全国会議で山本宗一郎さんが最優秀賞となっており、２年連続の快挙となった。
地域活動部門では全国５ブロックの代表が１０分の持ち時間でパワーポイントなどを使って発表。中井さんはみなべで４００年前から続く梅栽培の歴史やニホンミツバチの梅受粉の役割、５年前からニホンミツバチが激減したことなどを紹介。今後の梅栽培に危機感を感じ、梅郷クラブのプロジェクトリーダーとしてニホンミツバチを守る活動を始め、巣箱の設置、地元住民や学生らを巻き込んだ蜜源の植樹活動を展開していることを報告した。また、近畿大会の発表にはなかったアサヒ飲料との連携や、人工林から蜜源樹への転換の新たな取り組みも付け加えた。
受賞には「本当にうれしく、光栄に思います。４Ｈクラブや普及員、森林組合など多くの人の協力に感謝の気持ちでいっぱいで、皆さんに受賞を報告できるのが一番の喜びです。これが最終目標ではなく、今後もニホンミツバチの保全活動を全国に知ってもらえるよう取り組みを続けていきます」と話している。
