選果機を流れるデコポン

 日高川町のJA紀州川辺果樹選果場で、ブランド柑橘「デコポン」の出荷が行われている。3月中旬まで、東京や大阪を中心に「不知火(しらぬい)」全体で約120㌧以上の出荷が見込まれている。

 ポンカンと清見を掛け合わせた不知火のうち、光センサーのチェックで糖度13度以上、酸度1・0度以下という品質基準をクリアした果実だけがデコポンの名前で出荷できる。濃厚な甘さとまろやかな酸味で食感がよく、皮がやわらかいのでむきやすいのが特長。同選果場のエリアでは、日高川町を中心に印南町、御坊市で約130人が生産。栽培面積は年々増加し、現在は約9・3㌶で栽培されている。収穫は年明けから始まり、2~3週間の自家貯蔵の後、先月23日から荷受けがスタート。選果機を流れ、センサーのチェックを通過したデコポンが、パートの女性らによって丁寧に仕分けされ箱詰めされていた。

 同JA営農指導員によると、今季は上々の仕上がりで、冬に雨が少なかったことから味が濃く糖度も高め。6~7割をデコポンとして出荷できそうだという。

 JA出荷分は、印南町のフレッシュマート特産品直売所とみなべ町のほんまもんふるさと産地直売所で販売されている。