日高町と和歌山大学が連携しての「日高町の活性化をテーマとした地域と大学の共創型連携事業」で11日、同大学経済学部の学生が進めてきた活性化プランづくりプロジェクトの発表会が中央公民館で開かれ、期待ふくらむアイデアが提案された。

 同事業は同大紀伊半島価値共創基幹Kii―Plusが実施を担当、経済学部の藤田和史准教授が指導教員を務め、そのゼミ生が参画。昨年9月に学生が現地視察に訪れ、その後2回、町の若手職員や関係者らを交えてワークショップを行ってきた。

 発表会では4グループがそれぞれ「キッチンカーイベント」「みちしおの湯×天文イベント/観光スポット巡り(ツーリング)」「グランピング」「みんなでつくる海の家」のプランを紹介。キッチンカーイベントでは「みちしおの湯の認知度が課題。キッチンカーイベントで入浴割引券を配布し、このほか町の特産品の消費も期待できる」、「みちしおの湯×天文イベント/観光スポット巡り(ツーリング)」では「黒竹による装飾や天文イベントがあるときに入浴しながら星空を観察。ツーリングは自転車の貸し出しを行って豊かな自然を堪能してもらいたい」、「グランピング」では「活性化するためには、いま注目されているが周辺にはない、町の魅力が発信できるグランピング施設の設置です」、「みんなでつくる海の家」では「強みの海水浴と海の家を生かすため海の家を利用し、魚の調理や釣り具のレンタル、カフェを展開。船での本格的な釣り体験ができるよう連携して比井崎地区全体を盛り上げていく」と力を込めた。

 発表を聞いた松本秀司町長は「いずれのグループも若い方が持っている豊かな発想の内容。また、役場の若手職員もあらためて日高町について、さまざまな角度から見つめ直す有意義な機会になったと思う。発表内容を庁内でも共有し、町として参考になるものは検討し、今後につなげていきたい」と述べた。