ライトアップされたメタセコイアと子どもたち

 印南町皆瀬川、旧真妻小学校で3日、イベント「真妻冬のライトアップ」が開催され、町内外から400人以上の人が訪れて幻想的なイルミネーションを楽しんだ。

 主催は地元の有志団体真妻やまびこ塾。「地元を離れた若者たちに帰る場所をつくろう」と、約30年前から毎年末、旧真妻小学校にある高さ33㍍のメタセコイアをライトアップしている。今年8月、やまびこ塾の活動に賛同した海南市の照明メーカータカショーデジテックが協力し、メタセコイアを色とりどりに灯すLEDが設置され、コロナで中止していたライトアップイベントも再開した。

 午後5時半、カウントダウンとともに点灯。てっぺんまできれいに灯され、さまざまな色に変化するメタセコイアに会場からは歓声があがった。友達同士で訪れていた稲原小3年の平島未徠さん、弓倉綾乃さんは、「ここのメタセコイアを初めて見ました。とってもきれい」とうっとり。1960年に同校を卒業し、真妻に住み続ける法女木道夫さん(75)も「山奥の小さな学校にたくさんの人が集まっていて、こんな光景は初めてです」と目を細めていた。

 やまびこ塾塾長の山本育男さん(60)は、「ライトアップ設備も新しくなり、ふるさとを忘れないように活動を次の世代、また次の世代へとバトンをつなげていけたら」と話している。ライトアップは毎日行われている。