南京玉すだれで笑いを誘う鶴笑さん

 4日から10日までの人権週間にちなみ、御坊市民文化会館で4日、県人権啓発活動ネットワーク協議会主催のイベント「人権のつどい」が開催され、市民ら約200人が参加した。

 人権講演の講師は落語家の笑福亭鶴笑さんで、「地上に平和を 人に笑顔を~笑いは世界の共通語~」のテーマで語った。鶴笑さんは国境なき芸能団の代表を務めており、1990年のニューヨーク公演を皮切りに世界各国100都市以上で落語公演を続けている。

 この日は2010年にイラクの難民キャンプを訪問した時の様子などを紹介し、「難民キャンプは戦争で家もお金もなくした人たちが暮らし、病気で死んでいく人も多い。そんな場所で落語会を開催したところ、子どもたちがみんな笑顔で喜んでくれた」とスライドを使って説明。「戦いは戦いを生む。いじめはいじめを生む。一緒に笑うことで仲良くなれる。笑いは平和のバロメーター。みんなが笑って楽しく暮らすのが一番」と訴えた。落語や南京玉すだれなども披露し、会場から大きな笑いが上がった。

 オープニングは御坊少年少女合唱団が「群青」と「このみちをゆこうよ」を合唱し、第2部の表彰式では第41回全国中学生人権作文コンテスト県大会の受賞者5人が作文を朗読した。