かわべテニス公園内に新設された全天候型コート「かわべスマイルドーム」のオープニング式典が3日に開催された。ゲストは元プロテニスプレーヤーで、現在はスポーツコメンテーターとして活躍し、女子国別対抗戦「ビリー・ジーン・キング杯」の日本代表監督に就任する杉山愛さんだった。4歳からテニスを始め、17歳から34歳までプロとして活躍した杉山さんのテニス教室やトークショーなどがあり、トークショーは素敵な言葉が散りばめられていたので紹介したい。

 ◆小学2年生のころからプロになりたいと思っていた◆世界のトップ選手と互角に戦うため「元気と体力は誰にも負けない」という気持ちで、身長差30㌢に及ぶこともある外国人選手との体格差を埋めるには「エネルギーと精神的な安定」を武器にしていた◆体力面は、子どものころからよく走って強化。「練習は長くダラダラせず、いかに試合と同じテンションで集中できるか。試合はどれだけ普段の練習のようにできるか」がキーになる。トレーニング後のマッサージや睡眠などケアも大切◆プロになったばかりの頃は、勝敗に左右され精神のコントロールが難しかったが、試合内容を振り返り「自分の持てる力を出し切れたかどうかに焦点を当てる」ようになった。そうすると課題が明確になりステップアップできることが精神力の強化につながった◆テニスは心や頭の中が試合の結果に直結するスポーツ。「目の前の1㌽のことしか考えずに集中。その積み重ねが1ゲーム、1セット、1勝になる」

 素敵な笑顔と飾らない言葉で終始和やかなトークだったが、高校2年生から17年も世界で戦い続けた選手の本物の強さがストレートに胸に響いた。(陽)