「春の高校バレー」の愛称で親しまれている第75回全日本バレーボール高校選手権大会和歌山大会は2日、県立体育館で決勝戦が行われ、男女とも開智が優勝した。開智女子ではセッターの畑中舞桜選手(2年、印南中出身)ミドルブロッカーの坂本実優選手(2年、上南部中出身)と内田莉咲選手(1年、印南中出身)、開智男子ではレフトスパイカー前芝皓規選手(3年、大成中出身)と同じく堺目啓治選手(1年、上南部中出身)の地元5選手が全国切符を手にした。

 女子決勝は開智が和歌山信愛に3―0でストレート勝ちした。開智は畑中選手がほぼフル出場し、巧みなトスワークで多彩な攻撃陣に配球して決定率の高いスパイクをアシスト。緩急つけたサーブやアタックレシーブでも好セーブを見せ、攻守で優勝の原動力となった。「メンバー全員で勝ち取った優勝。全国ではインターハイで敗れた金蘭会にリベンジしたい」と意気込んだ。エースの坂本選手は8月に左ひざを痛めた影響で今大会はベンチ外で選手をサポート。すでに練習を再開しており、本番には間に合いそうで「みんなが全国出場を決めてくれたので、しっかり練習して打倒金蘭会を目標に頑張る」とこぶしを握った。内田選手は1年生ながら準決勝を含む決勝トーナメント2試合に出場。得意の速攻で勝利に貢献した。「レギュラーを勝ち取れるように頑張る」と闘志を燃やした。信愛では、小出樹季選手(3年、日高中出身)、北崎琴音選手(2年、大成中出身)がスタメン、中馬杏梨選手(3年、日高中出身)がリリーフサーバーで出場した。


 男子決勝は開智が和歌山工を3―0のストレートで下した。前芝選手は決勝までの3試合に出場し、決勝では第3セットの終盤に途中出場。24点目と優勝を決める25点目を連続スパイクで決めた。「自分の持ち味であるスパイクを発揮することができた。本番ではレギュラーを勝ち取りたい」と抱負。堺目選手は1年生ながら2試合に出場し、強烈なスパイクをたたき込んだ。「本番でもベンチに入ってチームの勝利に貢献したい」と活躍を誓った。和歌山工では主将の岡田宗大選手(3年、大成中出身)、中本鷹道選手(同、由良町出身)、橋本萊生選手(同、大成中出身)、井上大也選手(2年、同)ら地元勢が活躍した。