和歌山高専のスティアマルガ・デフィン准教授(45)=インドネシア出身・海南市在住=と島根大学の吉田真明准教授らの共同研究で、殻を持つタコの「アオイガイ」について、世界で初めて全ゲノム解読に成功した。

 アオイガイはカイダコ類の一種で、殻を背負ったタコ。暖かい海の外洋で生息しており、日本周辺では九州の北部から北陸沿岸の日本海側で見られる。

 研究では次世代シーケンス解析を用いてアオイガイのゲノム配列を解読。結果、タンパク質をコードする遺伝子が2万6433個あり、その中で44個の遺伝子が殻形成に使われていることがわかった。またこのうちのほとんどは、他の貝類の貝殻形成に使われているものと異なり、カイダコの殻が他の貝類の貝殻と作り方が異なる可能性があることもわかった。

 スティアマルガ准教授は「本研究の第一の成果は、アオイガイゲノムにおける殻形成遺伝子のリストを発見したこと。今後、貝殻形成遺伝子のエピゲノム制御、進化比較研究、機能研究が課題となるが、全ゲノム解読はこれらの研究のすべての基盤として用いることができる」としている。

 同研究にはスティアマルガ准教授のほか、和高専卒業生で東京大学大学院理学系研究科の大学院生の廣田主樹さんらも参加した。