日高川の河川敷で行われたシクロクロス大会

 御坊市藤田町吉田から藤井にかけての日高川右岸で23日、オフロードを走る自転車レースのシクロクロス大会が開かれた。市が進めている河川敷の利活用事業の一環で社会実験として開催され、選手や関係者らを含めて約1000人が集まった。河川敷の利用方法は今のところ決まっていないが、会場で実施したアンケート調査などを基に今後の利活用の参考とする。

 対象となった河川敷のエリアは、野口橋から野口新橋までの右岸で面積は約3㌶。社会実験を民間からプロポーザル(提案)で募集し、京都府向日市の一般社団法人京都車連(熊本彰廣代表)が今回の大会を開催した。

 シクロクロスは未整地の山野などに設定されたコースを走る自転車レース。車連が2023年2月までに10戦を開催する「関西シクロクロス」の第1戦で、近畿圏を中心に栃木県や山口県などからも約550人がエントリーした。河川敷に幅約5㍍のショートコース(0・8㌔)とロングコース(1・6㌔)の2コースを設定し、一般、マスターズ(35歳以上)、小学生、女性の4部門の実力差別に競った。

 会場となった河川敷には家族や関係者らを含めて約1000人が訪れ、うち約250人に、今回のイベントの感想などを項目としたアンケートも行った。担当の都市建設課は「騒音や交通渋滞もなく、周辺の迷惑となるようなことはなかったと考えている。具体的な河川敷の利活用は決まっていないが、今回のイベントを今後の参考にしていきたい」と話している。

 日高川河川敷の利活用は、シンボルである日高川の歴史的・文化的な環境資源を最大限に生かし、にぎわいの場を創出することが目的。左岸側についてはオートキャンプ場、ゲートボール場、せせらぎ公園、ミニゴルフ場が整備されているが、右岸側は未整備区間が多く新たな利活用の可能性を検討。今回の社会実験で得たデータを検証し、将来的な河川敷活用へ参考とする。