墨アートの前で釣鐘BLACKを手に山田さん

 日高川町鐘巻の道成寺参道にあるレストラン雲水(黒田量也社長)は釣り鐘まんじゅう製造60年を迎え、新たに黒い釣り鐘まんじゅう「BLACK釣鐘」を発売する。

 黒い釣り鐘まんじゅうは、昨年秋の道成寺二代目釣り鐘お里がえり行事に合わせて作り、配布した限定品を商品化するため試作を重ねてきた。道成寺に伝わる安珍清姫伝説で大蛇となった清姫が安珍もろとも焼いた釣り鐘をイメージしている。表面のカステラは「BLACK釣鐘」の名前の通り真っ黒で、日高川町が生産量日本一を誇る特産の紀州備長炭で作ったパウダーが練り込まれている。備長炭は近年、美肌効果や整腸作用が注目されているという。

 黒餡、白餡と季節の餡の3種を予定しており、秋は栗餡を準備。1箱5個入り600円で今月下旬に発売される。製造を担当する山田勇太さん(35)は「見た目のインパクトと炭パウダーが入っているとは思えない味わいをぜひ楽しんでください」とPRしている。

 また、雲水は今年1月に土産物販売スペースを「伝統と革新」をコンセプトに全面改装しており、今秋、新たに南側の壁一面に松の木の墨アートが登場した。奈良墨アーティスト劇団「葉流座」のイマタニタカコさんによるもので、木目の壁にダイナミックに描かれた松は、多くの古典芸能作品が生まれた道成寺にちなみ能舞台の雰囲気を演出している。

 黒田社長は「地域資源や特産品などを活用し、新型コロナで落ち込んだ観光業を盛り上げていきたい。伝統の釣り鐘まんじゅうと合わせて、黒い釣り鐘と、売店の雰囲気を味わってもらえれば」と話している。