選果機を次々に流れるゆら早生

 由良町里のJA紀州ゆら柑橘撰果場で6日、極早生ミカン「ゆら早生」の選果作業がスタートした。今年も甘く実り、11月初旬まで東京、大阪などに出荷される。

 今年は夏に雨が少なかったことから、糖度が高く、酸味も残るバランスのよい味わいで、害虫被害が少なかったため見た目も美しく仕上がった。この日の選果分は、同撰果場オリジナルブランドの「ゆらっ子」として出荷できる糖度11度以上を約7割がクリアしているという。今シーズンは東京、大阪、富山、福島を中心に約300㌧の出荷量を見込んでいる。日高地方では、Aコープゆら店とさわやか日高に出荷される。同JA日高北部果樹部会副部会長の尾﨑敬之さんは「これから本格的にミカンシーズンが始まります。おいしいゆら早生をお届けできるよう頑張ります」と話している。

 コロナ禍で例年行ってきたトップセールスや試食販売ができない状況が続いているが、昨年同様JAは同撰果場運営委員会らと協力し、売り場でのPR動画再生など、生産者の声を消費者に届け、他産地やほかの果実との差別化を図り、購入意欲高揚につなげていく。