白梅賞を受賞した早野さん

 社会福祉に献身的に活動し他の模範となった人をたたえる県の白梅賞に、日高地方から唯一、美浜町の御坊日高老人福祉施設事務組合特別養護老人ホームときわ寮の総括主任介護員、早野利代子さん(60)=美浜町吉原=が受賞した。5日午前11時から県庁で表彰式が行われる。

 早野さんは1986年から同特養や養護老人ホームときわ寮で介護の専門職員として36年間勤務。利用者の健康管理や生活全般の相談相手として献身的に介護に取り組んいる。豊富な経験と知識を生かし、一人ひとりの個性に合わせた手工芸やレクリエーション等を取り入れ、利用者が日々、充実した生活が送れるよう支援を実践。介護支援専門員等の資格取得や研修会に積極的に参加するなど、介護技術と知識の習得に努め、2012年から全介護職員のトップである統括主任介護員として若手の指導育成にも力注いでいる。

 「一日一日楽しくいこう」がモットー。「介護の仕事はしんどいというイメージがあるかもしれませんが、人の支えになれることが大好きで、すごくやりがいがあり天職だと思っています。今まで一度も辞めたいと思ったことはなく、すごく楽しく仕事をさせてもらっています」と笑顔いっぱい。利用者の行動にはすべて理由があるとし、「長年働いて気づいたことがたくさんあり、若い職員に伝えていきたい」と後進の指導にも尽力している。受賞に「大変なこともありますが、利用者さんの笑顔に救われました。職員と利用者のおかげで長く務めることができました。ときわ寮は私の人生の中心です」と感謝を込めて話した。