まちの活性化について話を聞く学生(温泉館みちしおの湯で)

 日高町が和歌山大学とともに進める「日高町の活性化をテーマとした地域と大学の共創型連携事業」で5、6日、同大の学生が現地視察を行った。観光振興によるまちの活性化に向けて学生の感性を生かし、すぐにでも実施すべき有効な対策を地元関係者とともに創出。今後開催するワークショップへ町内を回り、現状と課題、観光資源等について研さんを深めた。

 同大紀伊半島価値共創基幹Kii―Plusが実施担当。経済学部の藤田和史准教授が指導教員を務める。比井崎地区の海岸線を中心として、西山ピクニック緑地などニーズが高まるアウトドアの魅力が存在する中、学生の感性を生かした活性化策を立案するワークショップを教員指導のもと開催。すぐにでも実施すべき有効な対策のアイデアを地元関係者とともに創出していくことを目的に、同大の学生が参画して現地視察の後、年度内に3回のワークショップを計画している。

 現地視察には藤田准教授とゼミ生14人らが来訪。1泊2日の日程で金﨑竹材店、熊野古道石畳、JR紀伊内原駅、さわやか日高・産直店、西山ピクニック緑地、産湯海水浴場、白髭神社、クヌッセン機関長救命艇保管庫、日の岬、「温泉館『海の里』みちしおの湯」、旧比井小、比井崎漁港等を回った。

 それぞれで観光資源や現状、課題について解説を聞いたり、散策や見学のフィールドワークを実施。温泉館では町商工会の関係者からまちの活性化策について、クエ料理や「さばコロッケ」、ベトナム誘客の取り組みを聞いた。このほか、金﨑竹材店で黒竹、紀伊内原駅で無人駅や駅舎老朽化、白髭神社でくえ祭、比井小でワサビの水耕栽培、比井崎漁港で巻き網漁やアジ、サバのブランド化について勉強。学生はワークショップに向け、熱心に聞き入っていた。第1回ワークショップは10~11月に予定されている。