今月27、28日のおかあさんコーラス全国大会に出場する印南町のコーラスグループ「コア・ブレーメン」。毎週1回欠かさず練習を行い、30年以上紡いできた歴史のなかで、このコロナ禍というものが大きな困難の一つだったと言っていた。コロナによって生活スタイル、経済活動、ほとんどのことが変わってしまい、個人の行動はもちろん、世間の目も気にしないといけない中、活動存続の危機もあったかもしれない。それでも活動の火を絶やさず灯し続けて、全国大会出場という大きな結果につなげたことは、単純にすごいなと思うばかりだ。

 コロナが出てきて3年、自分たちの生活においても変わらざるを得ないことはたくさんある。今や大勢で集まること自体が怖いからといって、イベントなどは少人数規模が当たり前となったし、気軽に友人や仲間と外食にも行けなくなってしまった。周りを見ていても、やはり以前より活気は見られず寂しい思いもするが、逆に自分が向き合わなければならないことについて考えさせられる期間になったのかもしれない。自分の取り組みたいこと、大切にしたいことを絶やさず続けていくことの大切さ。コア・ブレーメンの取材を通して改めてそんなことを感じた。

 仕事でない限り、自発的に行う活動は自分でいつでも区切りをつけることができる。嫌になったらいつでもやめられるし、仕事ではないからそれほど大きな損失もない。でも、活動を続けることによって得た仲間との絆や信頼は、何物にも代えがたい。自分も、人生の中でそういうことを見つけられたらいいなと思った。(鞘)