仁坂吉伸知事は23日、新型コロナの自己検査・登録制度(抗原定性検査キットの送付・陽性者登録事業)を24日から導入するとし、保健所の業務負担軽減のため県民への活用を呼びかけた。

 有症状者を対象に抗原定性検査キットの入手から医師による確認、届け出までが、自宅にいながらオンラインで完結できる仕組み。対象は県内在住または滞在中で何らかの症状があり、かつ15歳から50歳未満、基礎疾患を持っていない、BMI30未満、妊娠していないなど、重症化リスクが低いと考えられる人。症状がある場合に、県の抗原定性検査キット送付・陽性者登録センターに抗原キットをウェブで申し込みし、自宅に配送されてきたキットで検査。陽性であればウェブで陽性登録を行う。キット申し込み期間は9月28日まで、陽性登録は25日から9月30日まで。問い合わせは同センター℡050―2018―3138。

 仁坂知事は「保健所の機能を崩壊させず、命の危険がある感染者を優先的に入院させるための工夫。軽症者を相手にしないわけではなく、調子が悪くなればきちんと対応していく」と述べた。盆以降の県内コロナ感染状況については「保健医療行政で何とかやり繰りしている状態で、楽観視できない。県内でも初確認されたBA・2・75はBA・5より感染力が強いとされ、さらに危機感を募らせている」とした。

 21日の和歌山市長選挙で3選を飾った現職の尾花正啓氏については「極めて順当な当選。財政状況もかつかつなりに頑張っており、街の様相が変わってきた成果はものすごい。この調子で街の中心部の活性化の勢いを加速させてほしい」と期待した。