南陵5回、1死二、三塁から村井が右前へ2点適時打
日高8回、ランニングホームランで雄たけびを上げる小川

 第104回全国高校野球選手権和歌山大会は22、23日、3回戦が行われた。22日の第3試合では和歌山南陵が敵失に乗じて6安打で8得点と効果的に加点し、箕島にコールド勝ちで4年ぶり8強。23日の第1試合では日高が和歌山工と対戦。終盤8回、打者13人、3者連続適時打を含む7安打の見事な集中打で一挙10得点の逆転劇でシードの意地を見せ、2年連続ベスト8入りを決めた。

 ◇3回戦
箕島
0010000 1
010016× 8
和歌山南陵
  (7回コールド)

 和歌山南陵は2回、片岡が中前打で出塁し、小野坂が四球を選んで2死一、二塁とすると、暴投で二走の片岡が生還して先制。3回には同点とされたが、5回には1死二塁から再び暴投で1点を加点、相手バッテリーのミスに乗じて勝ち越し点を奪った。6回には安打と四球で1死満塁とすると、小森が四球を選んで押し出し。続く中谷の二塁ゴロが敵失を誘って2者が生還。なおも村井、片岡の適時打など打者11人を送り込む猛攻で、この回一挙6点を奪って試合を決めた。

 守っては主戦武藤が好投。3回から6回まで得点圏に走者を背負いながらも要所を締め、7回を1人で投げ抜き、被安打6の1失点に抑えた。4回の1死一、三塁のピンチは併殺で切り抜け、5回にも左翼の貴志の好返球で相手走者を本塁で憤死させるなどバックも盛り上げた

 ◇3回戦
日高
0101000102 14
100040100 6
和歌山工

 日高は1点を追う2回、片山の左前打と犠打などで2死三塁から桐本が中前へ痛烈にはじき返して同点に追いついた。4回には片山、内谷の連打と犠打で1死二、三塁とし、桐本が左犠飛で片山が気迫のヘッドスライディングで生還し勝ち越しに成功した。再び逆転を許し、4点を追う8回、清水の左前打と四球、敵失で1死一、三塁から伊藤の右前適時打で1点。片山が敵失で満塁とすると、内谷が左前適時打、鈴木が左翼線に2点適時打で同点。さらに代打大江が左前適時打で勝ち越すとその後も敵失と樫本の適時打、小川の中越えランニングホームランでこの回10点のビッグイニング。9回にも嶋田の2点適時打で試合を決めた。

 先発・山崎は立ち上がりに適時打を浴びて1点を献上。2回以降はキレのあるストレートと変化球を低めに集めて好投したが、5回に4安打を浴びて4失点で降板。6回にマウンドに上がった鈴木は緩急自在の投球で2者連続三振を含む3者凡退。7回から登板のエース片山は2安打で1点を献上したが、8、9回は力のあるストレートとコースをつく変化球で2奪三振、バックの好守にも助けられ、得点を許さなかった。