日高中津8回、本塁打の土川が笑顔でホームイン

 第104回全国高校野球選手権和歌山大会は21・22日、3回戦が行われた。22日の第1試合では14安打9得点と打線が爆発した日高中津が近大新宮を破り、選手権大会としては9年ぶりベスト8入りを決めた。21日の第3試合では南部が神島と対戦。4点差を追いつき、一進一退の好ゲームを繰り広げたが、延長10回に力尽き、準々決勝進出はならなかった。

 ◇3回戦
日高中津
000014013 9
000020003 5
近大新宮

 日高中津は5回、中川の左前打と犠打で2死二塁とすると、市木が右翼線に適時打を放って先制。逆転された直後の6回には3四球で1死満塁とし中川が中前適時打で同点。なおも土川の左前打で2者が生還し、勝ち越しに成功した。続く市木は内野安打で満塁とし、2死後に前田が押し出しの四球を選んでこの回4得点。8回には先頭の土川が左越え本塁打を放り込み、9回にも再び土川と市木の適時打で3点を奪い、試合を決めた。
 投げては5投手の総力戦。先発大道は抜群の制球力と緩急で的を絞らせず、3回を1安打無失点。2番手白川は0回3分の1で降板し、3番手中谷は1死満塁のピンチを遊飛、三振で切り抜けた。5回に同点打を浴びたところで市木がマウンドに上がり、三振後逸で逆転を許したものの、後続を打ち取った。7回は満塁のピンチも三振に切って取り、8回は得点圏に走者を背負いながらも無失点。9回は2死から3失点して降板したが、最後は出﨑が内野ゴロに仕留めて粘る近大新宮を振り切った。

 ◇3回戦
南部
0000400000 4
1021000001 5
神島
    (延長10回)

 南部は4点を追う5回、2つの四球と酒田の中前打で無死満塁の絶好機に、白石が左前適時打でまず1点。勢いに乗ると、﨑山の内野ゴロの間に酒田が生還し、さらに1死一、三塁から主将の間野が中前へはじき返して1点差。なおも一、三塁から志波の中犠飛で同点に追いついた。7回には﨑山の左中間を破る二塁打、今大会初の延長に突入した10回には敵失と犠打で得点圏に走者を進めたが、あと一本が出なかった。

 守っては失策が失点につながるなどし、先発酒田は3回を投げて自責点2。4回からマウンドに上がった周家は変化球を主体に低めに集めて凡打の山を築き、7回には1死三塁のピンチに右足をつりながらも気迫の投球で三振と投ゴロで切り抜けた。8回から再び登板した酒田は130㌔台の伸びのあるストレートをリズムよく投げ込み、試合を作ったが、延長10回、3連打を浴びてサヨナラ負けを喫した。