プログラム参加へ準備を進める出口君

 日本の高校生が渡米し、現地での交流を通じて将来の国際的リーダーの育成を目指す「AIG高校生外交官プログラム」に、日高高校の出口健太君(3年)が選ばれた。毎年、高倍率で知られるプログラムで、今回も全国の有名私立校などから800人の応募があり40人が選ばれた。コロナの影響で渡米はせず、18日から東京を会場にオンラインで行われる。

 全国の高校生を対象に募り、毎年40人(男女各20人)が渡米して現地の高校生と3週間交流するプログラム。無料で参加できる事業で、毎年多くの高校生が応募。書類選考(一次選考)、グループ面接、英語面接(二次選考)などを経て選ばれる。

 学校で配布されたポスターで同プログラムを知った出口君は、将来国際的に活躍できる仕事に就きたいという夢の実現に向け、応募を決めた。一次選考では、附属中時代に中国の生徒と交流し、価値観の違いからグローバルな視点の必要性を認識したこと、英検準1級を取得するなど英語が好きなこと、将来の夢のため海外経験がしたいことなどを綴り通過。二次試験のオンラインでの面接もクリアし、見事参加を決めた。

 募集時は渡米予定だったが、コロナの影響でオンラインとなり、東京の会場に40人が集まり、米国の高校生と5日間交流することになった。プログラムでは、グループごとに与えられたテーマでの発表、個人での住んでいる地域の魅力発表、ディスカッションなどがある。出口君は食に関するグループに所属しており、めはり寿司や和歌山ラーメンで発表。地域の魅力では熊野や高野山についての発表を予定している。本番に向け、すでにグループでオンラインの打ち合わせをしているほか、渡米した際にルームメートとなる予定だった米国生徒とも英語で交流し、準備している。

 プログラム参加について「選ばれると思っていなかったので、とてもうれしいです」と笑顔。「オンライン開催になり残念な部分もありますが、日本人の参加者とは対面で交流でき、またこの形でしか得られないこともあると思います」と意欲的で、「交流を通じて新しい価値観を身に付け、今の自分にない新たな視点を見つけたい」と、プログラム参加を楽しみにしている。