佐竹理事長㊧と1万人目の来場者となった藤岡さん夫婦

 御坊市藤田町吉田、ハス池公園「舞妃蓮の郷」の今シーズンの来場者数が2日、過去最高となる1万人を突破した。公園の知名度が浸透したことのほか、今年はキッチンカーなどによるマルシェの開催や近くの道成寺とのコラボ企画などに取り組んだことが後押しとなった。1万人目の来場者には絵はがきやストラップなどの記念品が贈られた。

 NPO法人北吉田蓮の郷(佐竹成公理事長)が管理。2015年は公園内に東屋、16年には遊歩道などを整備し、20年に舞妃蓮の郷へ総合案内所を設置。公園整備が進むとともに来場者数は年々増加し、2年前の2020年のシーズンは6800人、昨年は7500人を記録した。

 今年は6月4日にオープンし、30日目で1万人を超えた。人出が最も多かったのは花のピークを迎えた19日の約1200人で、25、26日の土日曜もいずれも約1000人。公園周辺でキッチンカーやテントによる飲食販売、道成寺宝仏殿の無料券配布などの企画を初めて実施したほか、3年ぶりの「古典芸能の夕べ」も人気を集めた。

 1万人目の来場者は貝塚市の会社員藤岡康之さん(48)と妻の裕矢さん(46)。ネットで舞妃蓮の郷のことを知り、初めて訪れたという。2人は「1万人目となったことは、とてもびっくりしました。舞妃蓮は終盤ですが、とてもきれいです。来年は満開時期に来たいと思います」と笑顔を見せた。

 佐竹理事長は「今年は御坊市の人口の約半分に当たる1万人を目標としていました。それを達成でき、少しは地域活性化につながったのではないかと思います。これからも多くの人に楽しんでもらえるよう頑張っていきます」と話していた。