「専門外来で早期発見・治療を」と岩田医師

 御坊市の社会医療法人黎明会北出病院は1日、日高地方では初となるリウマチ・膠原病内科の専門外来を開設した。毎月第1・3・5金曜の午前8時半から午後0時半まで診察を行う。

 担当医は県立医科大学リウマチ・膠原病内科准教授の岩田慈医師(46)。福岡県の産業医科大学卒で、卒業後は同大学病院に長らく勤務。2013年から15年までアメリカの国立衛生研究所に留学し、膠原病を引き起こす原因である体の免疫について研究を深め、今年の4月から和医大に着任した。

 膠原病の一種であるリウマチの県内における患者数は約1万人で、県内の100人に1人が発症している計算となり、決して少なくない。県内でリウマチ・膠原病の専門外来を設置している病院は和医大の和歌山市、田辺市、新宮市にあり、御坊市内でも整形外科などで診察は受けられるものの、専門的な診察を受けるとなるとこれらの地域へ行くしかなく、患者の大きな負担になることが課題だった。

 岩田医師は「膠原病は昔は難病とされていましたが、正しい診断と治療を受ければ日常に支障なく生活できるまでに回復が可能です。専門科で適切な治療をすれば、寿命を伸ばすこともできます。少しでも症状に心当たりのある方は診察に来てください」と話している。