街頭演説で訴えをアピールする嶋田候補
街宣車から支持を呼びかける杉浦候補

 新人同士の一騎打ちとなった日高町議会議員補欠選挙(欠員1)の舌戦は23日を残すだけとなった。環境保全団体代表の嶋田奈津子候補(40)=志賀=と会社役員杉浦研太候補(33)=志賀=の2人の戦いで、両陣営とも「浮動票が多く、票読みが困難」と、最後まで予断を許さない状況だ。

 嶋田候補は1月に一番乗りで出馬を表明し、子育て環境、女性の社会参画、環境保全などをアピール。運動員は環境保全団体アイデアルなどの仲間で、女性がほとんど。全町的に子育て中の女性らを中心に支持を広げている。自身が作詞・作曲した歌を街宣車で流しながら巡回し、認め合う社会などを目指す姿勢も訴えている。「手を振ってくれる人や応援してくれる人が多くなっています。最後まで頑張ります」と話している。

 杉浦候補は嶋田候補から2カ月遅れて出馬表明。高齢者の見守り、防災対策、コミュニティの場を確保することなどに取り組むとし、5日間の短期決戦に挑んだ。選挙戦は運動員が精力的に活動。地元の中志賀地区のほか、知人や血縁を通じて他の地域へも支持を拡大。出遅れを巻き返し、「街宣途中に雨でも外に出てきてくれる人もいます。日増しにムードがよくなっています」と話している。

 今回の選挙戦では「2人の候補者と面識がなく、どちらに投票するかを決め難い」という浮動票が多いのが特徴。これまでの戦況をみると、杉浦陣営は運動員の草の根運動で有利に展開。対する嶋田陣営は浮動票といわれる有権者に対して訴えを浸透させて得票につなげられるかがポイントで、投票率も大きな鍵を握りそう。