SMAPの歌詞を書いた弓場さんの作品

 白浜町美術家協会の第33回協会展が15日から17日まで、白浜町立総合体育館小アリーナで開かれ、日高地方から、溪友会を主宰する弓場龍溪さん(日高町小中)が3点の作品を出展する。今回は漢字作品のほか、ウクライナがロシアに侵攻されている世界状況から、反戦をうたったSMAPの楽曲「Triangle(トライアングル)」の歌詞の一部を書いている。

 協会展は書道、絵画、華道、工芸、彫塑、写真の6部門あり、白浜町出身の弓場さんは書道部門に毎回出展。今回は、SMAPの楽曲「Triangle」の歌詞の一節を書いた調和体作品1点、漢詩の一節を書いた漢字作品2点の計3点を出展する。

 「Triangle」は2015年、SMAPの38枚目のシングルとしてリリースされた。作詞、作曲は市川喜康氏。01年のアメリカで起きた同時多発テロのあと、アフガニスタンの対テロ戦争の状況などをテレビで見て、「何か伝えなくては」と感じたことが制作のきっかけだった。タイトルの「Triagle」は、銃を構える人、向けられる人、それを見ている自分の三者の関係を意味しているという。

 SMAPは2016年に解散したが、戦争による破壊への批判と命の尊さを訴えたこの曲はロシアによるウクライナ侵攻で注目が集まっており、2月28日付の音楽配信サイトでは2位、3月1日付の歌詞検索サイトでは1位になった。

 弓場さんは、「大国の悲しみも 見果てぬ母も それぞれの重さの同じ尊ぶべき生命だから」など、どんな人もみんな命の重さは同じであるとうたうクライマックスの歌詞を用紙2枚にわたって書いた。

 溪友会からは、弓場さんの姉の津本玉倉さん(美浜町吉原)も出展する。