表彰状を手に西萩さん

 高専生が日ごろ培っている技術や発想力を活かし、地域の防災力・減災力向上へのアイデアなどを発表する第4回高専防災コンテストで、和歌山高専専攻科エコシステム工学専攻2年生の西萩一喜さん(指導教員=環境都市工学科辻原治教授)の取り組みが評価され、同校が最高の最優秀賞を受賞した。

 今回のコンテストには13校21件の応募があり、書類審査を突破した10件が2月の最終審査会に進出し、オンラインでプレゼンした。

 西萩さんの取り組みは「土砂災害啓発を目的としたRPG防災教育の開発」。過去に小学生を対象とした土砂災害に関する知識や避難行動を学べるロールプレイングゲームを開発。馴染みあるゲーム画面で防災を楽しく学べる教材として、多くの学校で実践し効果を確かめてきた。

 今回はゲームの第2弾で、土砂災害全般的な知識を学べる第1弾より、地域を限定した内容になっており、モデルとしたのは日高川町の山野地区。タイトルは「命を守るハザードマップ」で、その地域に実際どんなリスクがあるのかを知ったり、防災施設をめぐることができるほか、災害発生時の様子を疑似体験できる。迷路の中でハザードマップを探すなど、ゲーム要素も取り入れている。

 最高賞の受賞に喜んでおり、「今後は他の地域もモデルにしていきたい」とさらに意欲を見せている。
 18日には県庁を訪問し、仁坂吉伸知事に受賞を報告する。