石川選手

 印南町山口出身のバレーボール選手、石川真奈さん(24)が、第1回アジアスノーバレーボール選手権の日本代表に選ばれた。3月にカザフスタンで開催予定だった同大会はコロナ禍の影響で12月に延期になったが、優勝に向けて練習を積んでいる。

 スノーバレーは、雪上で3対3で行われるスポーツ。2対2で行う夏のビーチバレーとコートの大きさが同じであるなどルールは似ているが、トスが4回(ビーチバレーは3回)なのが大きな違い。雪上は滑りやすいため動きづらく、スピードやジャンプに負荷がかかるが、雪を利用したスライディングなど迫力のあるプレーが魅力。風や天候などが大きく試合に影響し、環境に合わせた戦術を組み立てる必要があり、試合に合わせたチームごとの頭脳プレーも見どころになる。日本ではマイナースポーツだが、欧米では2019年から世界選手権が開催されるなど、近年広がりを見せている。

 石川選手は和歌山信愛高校で春高バレーに出場。ベスト16入りを果たし、16年から19年まで東レアローズ、19年から20年までトルコのテッド・アンカラ・カレッジでスパイカーとして活躍。現在、国体に向けレベルアップを図る和歌山クラブに所属しており、夏は6人制バレー、冬はスノーバレーに励んでいる。日本代表は白浜町出身の樫原美陽(みはる)選手(23)、大阪府出身の片田朱音選手(24)の2人のビーチバレーボール選手で構成。3人は普段、雪上練習場の代わりに大阪府岬町の淡輪ビーチバレーコート場で練習している。

 日本代表のヘッドコーチで東レアローズ時代のコーチだった塚田圭祐氏に勧められたことがきっかけ。雪上にネットを立てるだけでできる冬のチームスポーツに魅力を感じた。そこで、和歌山信愛高校時代の後輩である樫原選手に声をかけ、3人で挑戦することになった。

 石川選手は「雪上は固く、足に負担がかかりますが、けがをしないように気をつけたいと思います。いずれは冬季オリンピックの正式種目に採用されると信じて、日本代表で出場するのが夢です」と話している。