県外から紀南地方に移住し、農業を中心に地元企業で働きながら地域貢献を目指す社会人サッカークラブ「南紀オレンジサンライズFC」が15日、上富田スポーツセンターで始動した。
森永純平代表(32)、峯上裕樹監督(26)のほか、19人の選手のうち11人とマネジャーらスタッフ3人が参加。全員がそろっての練習スタートは3月下旬から4月上旬になる予定。
この日、初めて顔を合わす選手たちもいて一人ひとりが自己紹介。運営会社のIT関連企業である㈱Re・Side(大阪市)の後藤大和代表が「地域に夢や希望を伝えられる影響力を持つ活動をしていこう」とあいさつ。これまでさまざまなサッカークラブで運営に携わった経験がある峯上監督がオレンジサンライズの理念や今後のビジョン、3月下旬開幕の県サッカーリーグに参戦することを説明し、「今年の目標は3部リーグで優勝し2部に昇格すること。2024年シーズンには1部リーグで優勝し、関西2部リーグに昇格する。きょうを、地域や和歌山のサッカー界にとって大きな一歩にしよう」と選手を鼓舞した。
グラウンドに移動し、初めてのトレーニングでは選手同士が積極的にコミュニケーションを取りながら軽快な動きを見せていた。サッカーと地域貢献に興味があって加入した山野春樹さん(大阪出身)は「チームの主力になれるように頑張りたい。将来的にはプロ選手も視野に入れているので、このチームとともに成長していきたい」と意気込んだ。森永代表は「ようやく形になった。地域とのつながりを強めて、地域に必要なチームにしていきたい」と話した。
選手たちは全国各地から集まっており、田辺市などに移住。田辺やみなべを拠点に地元企業や農家で働き、労働力不足の一助となりながら、将来的にはJリーグも視野に強いチーム作りを目指していく。