献花する籔内町長(手前)と松本町長

 故ヨハネス・クヌッセン機関長の命日の10日、美浜町三尾、日の岬パーク内にあるクヌッセン機関長の胸像に、同町の籔内美和子町長、日高町の松本秀司町長が慰霊の献花を行った。

 機関長は65年前の1957年2月10日、日ノ御埼沖で火災を起こした日本の木材運搬船を発見。悪天候のなか救助にあたり、海に落ちた船長を助けるため飛び込んだところ、荒波にのまれ亡くなった。

 例年は、遺徳顕彰会(会長=籔内町長)が主催し、機関長の祖国デンマークの領事館や機関長の貨物船が所属していた海運会社マースクライン社、美浜、日高両町の関係者らが出席する慰霊献花の集いを開催しているが、新型コロナの影響で昨年に続き中止となった。

 この日は両町長らが、機関長が好んだとされるキンセンカの花を手向けた。籔内町長は「今年も集いは中止になってしまいましたが、これからも機関長の命日に遺徳を偲んでいきたいと思います」と話していた。

 デンマーク大使、マースクライン社からも花束が届けられた。午後は顕彰会のメンバーや地域住民が訪れ、キンセンカを献花し、機関長を偲んだ。