写真=「地域、住民のために」と古部消防士

 和歌山市の県消防学校で17日、初任教育第45期生の卒業式が行われ、成績優秀者に贈られる校長賞を日高広域の古部湧真消防士(21)=印南町印南原=が受けた。

 消防学校で初任教育生は、県内各消防本部の採用試験合格後、4月から約半年間にわたって訓練。消火や救助の実技や法令に関する筆記の勉強を行い、毎年成績優秀者に最高の知事賞、それに次ぐ校長賞が贈られる。第45期生は御坊市1人、日高広域7人を含む16消防本部の52人。今年は知事賞に和歌山市の1人、校長賞に古部さんを含めて和歌山市、田辺市各1人、伊都2人の計5人が選ばれた。

 古部さんは高校卒業後、救急救命士の専門学校を経て、子どものころからの夢を叶えた。高校のインターンシップで「生まれ育ったまちや地域の人の近くで役に立てる仕事」と志した消防士。学校では訓練前に率先して早く資機材を準備するよう心がけた。声の大きさと通りやすさにも自信。「特にずば抜けたところはなく新人、一からです。先輩方に指導いただき、現場経験を積んで、知識を深め、技術を高めて、早くどんな出動もこなせるように頑張りたい。地域の人に貢献できる、力になれて信頼される職員になりたい」と目を輝かせている。