写真=ワーケーションルームに改修する地下1階のゲームコーナー

 みなべ町は、埴田地内の国民宿舎紀州路みなべの地下1階にあるゲームコーナーを、新たにワーケーションルームに改修する。休暇と仕事を組み合わせた新しい働き方は近年、都会の企業のニーズが高く、新型コロナ禍でさらに注目度が高まっている。改修する場所はガラス張りで海が一望できる最高のロケーションとなっており、魅力をアピールしながら企業にPRする。

 ワーケーションは、ワーク(仕事)とバケーション(休暇)を組み合わせた造語で、観光地やリゾート地でリモートワークを活用し、働きながら休暇を取るという新しい働き方。特に都会の企業が取り入れるケースが増えており、近年注目されている。在宅ワークやレンタルオフィスでのテレワークなどとは区別されるが、新型コロナ禍でテレワークが重宝され、今後ますます伸びる産業といわれている。

 みなべ町も少しでも働きやすい環境を整えることと、関係人口を増やしていこうと、ワーケーション環境の整備を進めることにした。開会中の9月議会に、国民宿舎紀州路みなべ改修工事費約1900万円を盛り込んだ一般会計補正予算を提案している。

 改修するのは、地下1階のゲームコーナー。約130平方㍍あり、現在はコイン等で遊べるゲームなどが並んでいる。時代の移り変わりとともに利用が少なくなっており、古いゲームは撤去し、新しいものは場所を移す。会議ができるミーティングルームや、誰でも利用できるコワーキングスペース、サテライトオフィスとしても利用できる部屋も設ける。Wi―Fi環境も整備する。北側はガラス窓で、美しい南部湾と紀伊水道を眺めながら仕事ができるようになる。同宿舎によると、今でも宿泊利用者から「仕事ができるスペースはありませんか」という声が増えており、完成すれば重宝されそう。今年度中に完成させ、来年度から供用を開始する。

 町では「まずは利用してもらって魅力を感じてもらい、将来的にはサテライトオフィスを構えてもらえるよう、しっかりとPRしていきたい」と話している。