県内で新型コロナの感染者が急増していることを受け、県教委は24日、すべての県立学校の夏休みを8月31日までにすると発表した。全日制のほとんどの学校が24日や25日までとしていたため、約1週間程度延長となった。

 県立学校の夏休みは規則で8月31日までとなっている。学校側が申請して変更することができ、県内の高校32校のうち28校が短縮していたが、感染拡大防止へ規則通りの31日までに統一した。

 日高地方では日高と紀央館が24日まで、南部が30日までとしていたため、休み期間が延びることになった。分校の日高中津と南部龍神は当初から31日までだった。9月1日の始業式以降は状況に応じて分散登校やオンラインを使った学習などを検討する。

 感染者の病床についてもひっ迫しているため、軽症者や無症状者を対象とした宿泊療養を9月1日から開始。宿泊療養施設としては和歌山市黒田のホテル「東横INN JR和歌山駅東口」の187室のうち、療養室分として151室を設けて対応する。病院に入院している感染者のうち発症後5~7日経過して無症状・軽症の患者で、医師が宿泊療養可能と認めた患者が対象。

 イベントについても、紀伊半島大水害10年追悼式(9月5日)、ジオパーク探偵団発足式(9月11日)、県誕生150年記念式典(9月25日)などのイベントを延期する(いずれも新たな日程は未定)。

 仁坂吉伸知事は24日に会見し、「ワクチンの2回目を接種した人は全体の57%ぐらい。この数字が高くなると、感染者が少なくなるし、重症化のリスクも下がる。ぜひ、早めに接種を受けていただきたい」と呼びかけた。

 このほか、県民に対しては、これまで通りに▽不要不急の外出を控える▽イベントや催物の開催は慎重に▽県外への通勤・通学は直行直帰し、会食は控える――などを挙げた。