写真=オーベルジュ「ロカンダ コンカ・ドーロ」を開業する藤井さん㊧と稲田さん
京都市から由良町へ移住した稲田年史さん(44)と藤井淳子さん(42)は、日高郡6町の創業支援事業計画に基づく特定創業支援事業認定を受け、8日から同町小引地内に宿泊できるレストランのオーベルジュ「ロカンダ コンカ・ドーロ」をオープンさせる。
同事業は2015年度から実施し、経営、財務、人材育成、販路開発の講習を受けると、町から事業認定され、融資などで優遇されるという制度。2人は認定後、日本政策金融公庫の支援を受けて創業につなげた。
稲田さんは和歌山市出身で、2004年から18年までの14年間、京都市でイタリア料理店「オマッジオ」を経営。藤井さんはその店の従業員として働いていた。稲田さんは以前から「ふるさとの和歌山県内で起業したい」という思いがあったという。
新しくオープンする店の場所は衣奈小学校小引分校跡。昨年夏から基礎工事を開始し、今年3月に木造2階建て(延べ床面積192平方㍍)の施設が完成した。1階にレストラン、2階に客室を備え、由良のきれいな海が見下ろせる立地。スヌーピーの形をしていると言われる十九島(つるしま)などが見える。
レストランで提供する料理は地元の魚介類などをふんだんに使ったイタリアンのコースで、価格3500円(税別)。予約制で、営業時間は午前11時から日没まで。宿泊は1泊2食で3万5000円(税別)で、料理については宿泊者のリクエストに沿ったメニューをできるだけ提供する。
2人は「きれいな海を見ながら、食事を味わっていただき、ゆっくりとくつろげる非日常の空間を楽しんでもらいたい」と話している。
宿泊や食事の予約、問い合わせは同店℡0738700380。