写真=胸像に献花する籔内町長と松本町長

 故ヨハネス・クヌッセン機関長の命日の10日、美浜町三尾、日の岬パーク内にあるクヌッセン機関長の胸像に籔内美和子美浜町長、松本秀司日高町長が慰霊の献花を行った。

 例年は、遺徳顕彰会(会長=籔内美浜町長)が主催し、機関長の祖国・デンマークの領事館や機関長の貨物船が所属していた海運会社マースクライン社、美浜、日高両町の関係者らが出席する慰霊献花の集いが開催されていたが、今年は新型コロナのため集いを中止とし、両町長らが機関長が好んだとされるキンセンカの花を手向けた。

 籔内町長は「コロナ禍で、皆さんと一緒に機関長をしのぶことはできませんでしたが、海の勇者クヌッセンのことを決して忘れず、勇気と優しさを見習い、語り継いでいきたい」と話していた。

 デンマーク大使、マースクライン社からも花束が届けられた。午後は、顕彰会のメンバーや地域住民らが訪れ、キンセンカを献花し、機関長をしのんだ。

 機関長は、64年前の1957年2月10日、日ノ御埼沖で火災を起こした日本の木材運搬船を発見。悪天候のなか救助に当たり、海に落ちた船長を助けるため飛び込んだところ、荒波にのまれ亡くなった。美浜、日高両町や関係機関では慰霊、顕彰活動を続けている。