新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。国内の感染者累計は36万人を超え、世界では1億人近くまで及んでいる。県内でも今月20日に過去最高の24人を記録、その後も二桁となる日が続いた。東京、大阪、京都など11都道府県で緊急事態宣言が発出され、飲食店に対しては営業時間の短縮を要請、住民には不要不急の外出や移動自粛が呼びかけられている。対象地域のみならず、経済的に大きなマイナスと言えるだろう。

 一方で終息に向けて期待されているのがワクチン。世界的にはイギリス、アメリカ、ロシアなど多くの国で開始され、日本も来月下旬ごろ、医療従事者から始まる見込み。3月下旬から高齢者、4月から基礎疾患がある人らの接種が始まり、一般へは5月ごろからになるという報道もあった。

 拡大防止に向けて効果を期待されているものの、接種するかどうかについての考えはさまざま。「感染すると、後遺症が残る場合もあるし、基礎疾患のある人や高齢者らに感染させてしまうと、取り返しのつかない場合もある。すぐにでも接種したい」という人もいれば、「接種を始めている世界の国々をみてみると、ワクチン接種後に死亡したという報道もある。果たして安全なのか」という意見も聞かれる。

 いまのところ、コロナ終息はワクチンに頼らざるを得ない状況だ。しかし、接種に対する危険性があるかもしれないが、今の状況では悠長なことを言ってもいられない。短期間で完成させたワクチンに欠陥がないとは言い切れないし、100%安全なワクチンなどどこにもない。接種は強制でない。自分でいろいろな情報を集めて判断するしかないだろう。(雄)