春の高校バレーの愛称で親しまれている第73回全日本バレーボール高校選手権大会県予選の男女決勝戦が13日、和歌山ビッグホエールで開かれ、男子は開智が26年連続26回目、女子は和歌山信愛が7年連続36回目の優勝。来年1月5日開幕の全国大会出場を決めた。開智男子には橋本直宜選手(3年、大成中卒)、信愛女子には酒本果朋選手(3年、大成中卒)と野上稀衣選手(2年、日高中卒)が大一番に出場し、優勝に貢献した。

男子決勝は開智と和歌山工が対戦。開智は多彩な攻撃力で3―0(25―18、25―12、25―13)で圧倒した。橋本選手は第3セット、マッチポイントの場面でコートに入り、相手のスパイクを見事ブロック。優勝を決めるポイントを取り、笑顔を見せた。新チームとなってからライトオポジットのレギュラーで、2月の新人戦、10月の和歌山市内大会では長身(185㌢)を生かした打点の高いスパイクでチームに貢献してきた。市内大会後はスランプとなり、今大会は背番号6ながら決勝まで出場機会に恵まれなかった。全国切符がかかった大一番、最後の最後で出番がきて、見事、結果を残した。「県予選前にレギュラーから外れたが、最後に出場機会を得られた。もっとプレーしたかったという悔しさ半分、試合に出られたうれしさ半分。もっとスパイク、ブロックを磨き、全国大会ではレギュラーとしてチームに貢献したい」とこぶしを握った。

開智には前芝皓規選手(1年、大成中卒)もメンバー入り。準優勝の和歌山工は主将でセッターの内畑蒼空選手(3年、大成中卒)、アウトサイドヒッターの高井遥稀選手(同、河南中卒)、リベロの岡田侑大選手(同、大成中卒)がレギュラーで躍動し、宮﨑雅椰選手(2年、同)もベンチ入りしたが、一歩届かなかった。

女子は信愛と開智が対戦。実力伯仲の激戦となったが、信愛が3―0(25―21、32―30、25―21)で栄冠をつかんだ。背番号1の酒本選手はアウトサイドヒッターとしてほぼフル出場。相手の強烈なスパイクにナイスレシーブを連発。持ち味の力強いスパイクも発揮し、第3セットではリードを許す苦しい場面でスパイクを決め、続けてサービスエースを奪って同点に追いつくなどチームを救う活躍だった。「新人戦、市内大会と、いまのチームで一度も勝てていなかった開智に勝ててうれしい。みんなに助けられ、このチームでプレーできて本当によかった。全国大会では昨年できなかった2回戦突破という目標を達成したい」と笑顔を見せた。

野上選手は接戦の緊張感の中、ピンチサーバーとして出場した。「開智に勝つことができてうれしい。プレーでは2回目にミスをしてしまったので、全国大会ではしっかり決めたい」と活躍を誓った。

信愛には三好希愛選手(2年、日高中卒)、小出樹季選手(1年、同)、中馬杏梨選手(同、同)もメンバー入りしている。開智女子には大野歩子選手(3年、湯川中卒)が背番号6でベンチ入りしたが、全国には届かなかった。

写真上=開智男子の橋本選手

写真下=信愛女子の酒本選手㊧と野上選手