きのくに信用金庫御坊営業部は13日、新築移転で御坊市御坊、中町商店街にある店舗での営業を終了。OB・OG役職員35人が集まり、感謝の拍手に包まれるなか、名残惜しまれつつ53年の歴史に幕を下ろした。

現在の店舗は紀州信用金庫時代の1967年に竣工。老朽化のため、北へ約950㍍の湯川町財部地内、北出病院の西側へ新しい店舗が建設された。

この日、午後3時にグランドフィナーレを迎え、田谷節朗理事長が「諸先輩方にお集まりいただき、地域に親しまれてきたこの店舗が最後の営業となりました。皆さまの思い出が詰まった建物。さみしく、名残惜しいですが、来週(16日)には新しい店舗がオープンします。皆さまに愛される新店舗で、新たな歴史をつくっていきたい」とあいさつ。田谷理事長、元理事長の那須岩次さん(90)=日高町高家=、塩路浩一紀州信用金庫元理事長の長男で、きのくに信用金庫元監事の塩路眞晤さん(73)=御坊市島=、平川和男御坊営業部長がボタンを押し、シャッターが閉められた。

OB・OGや職員らは、シャッターが下りる出入り口に「ありがとうございました」と一礼。拍手が起こるなか那須さん、塩路さんともに感謝を口にし、那須さんは「塩路(浩一)さんがいて、この店があって、大きく発展したようなもの」、塩路さんは「時代とはいえ、やっぱりさみしいものですね」と話していた。

写真=シャッターが下りるのを見守るOB・OG