社会福祉功労者に対する厚生労働大臣表彰の受賞者が決まり、今年は県全体で9人と1団体が受賞。日高地方関係では、社会福祉事業従事功労者として、美浜町社会福祉協議会通所介護介護職員の竿本智美さん(66)、社会福祉法人太陽福祉会太陽作業所副管理者の中橋彦也さん(65)、社会福祉法人博愛会老人保健施設リバティ博愛介護係長の湯川光永さん(68)が選ばれた。

 表彰は▽民生委員・児童委員功労者、民生委員優良活動団体▽社会福祉事業従事功労者▽福祉事務所等職員功労者――の3つに分かれ、県内は民生委員・児童委員功労者で1人、民生委員優良活動団体で1団体、社会福祉事業従事功労者で6人、福祉事務所等職員功労者で2人が受賞する。

 美浜町社協通所介護介護職員の竿本さんは、1991年に家庭奉仕員として採用されて以降、高齢者の相談援助や生活支援活動に取り組んだ。ホームヘルパーとしての経験と専門性を生かした仕事は利用者だけでなく家族からの信頼も得ており、他の職員の模範となっている。今回の大臣表彰には「身に余る光栄。利用者さんの笑顔が仕事の励みで、受賞は同僚や事業所の方に支えていただいたおかげであり、すべての方に感謝しています」。

 太陽作業所副管理者の中橋さんは、1986年に指導員として採用され、長年にわたり障害者福祉の現場で活躍。社会福祉士、精神保健福祉士等の資格も取得し、高い専門的知識を持って障害者の権利擁護にも熱心に取り組んでいる。受賞には「『障害があってもこの地域に生まれてよかった』と思える環境づくりに取り組んできました。職員や家族、地域の皆さまのおかげ。今後は重度の障害者がしっかりと支援を受けられる仕組みづくりに頑張りたいと思います」と笑顔。

 湯川さんは1971年から障害者施設や老人福祉施設で入所者の健康保持、処遇向上に尽力。幅広い経験に裏打ちされた適切な助言で、後輩職員の指導にも力を注いでいる。大臣賞受賞に際し、「リバティ博愛立ち上げ時からお世話になっており、理事長はじめ皆さまの支援があったからこその受賞です。高齢者や障害者福祉について私自身、理解を深める場所を与えていただき、感謝しています。今後も介護人材の育成や地域での研修に頑張りたいです」と話している。