御坊市薗の「ATARU. CAFE」(中村直樹さん経営)は、新型コロナウイルス対策で、AI検温サーマルカメラを設置した。ウィズコロナ時代の新たな営業スタイルとして、お客さんに安心して来店してもらえるよう導入。同店は同製品の代理店も始めているが、すでに注文や問い合わせがあり、話題になっている。

 製品は三利商事株式会社が発売元の「FACEMO」(フェイスモ)。非接触で自動体温測定ができる。近赤外線サーマルセンサー内蔵型のスマートなデザインで、ドイツ製の高精度センサーを使用しており、検出温度が設定値(同店は37・5度)を超えると音声で警告。検温担当者不要でコストも削減できるという。

 新型コロナが終息するまで、感染拡大防止対策を取り入れた新しい営業スタイルが求められるなか、同店は換気や消毒、空気清浄機の設置に加え、より対策を強化。県補助金を活用し、店の入り口に検温サーマルカメラを置いた。コロナ禍の中での営業は、市の「あがらの御坊みんなで応援商品券」の効果もあり、客が徐々に増えつつあるが、コロナ前には戻らない状況。中村さん(47)は「お客さんに安心して来店してもらえる環境をつくりたかった。コロナに限らずインフルエンザもありますし、体調が悪い人(発熱者)も気遣えるのでいいです」と話している。

 フェイスモはデスクトップタイプ13万2000円(税抜き)、フロアタイプ14万8000円(同)で、同店は代理店契約を結んでおり、「とてもいいもので、お客さんからも好評。決して高くないと思います。県内に広め、他県にアピールすることで、御坊日高や和歌山の観光、飲食産業の回復、復活につながれば」とPRしている。問い合わせは中村さん℡090―1585―1070。

写真=検温サーマルカメラが設置されているATARU.CAFE