自宅の加入電話にかかる電話のうち、いったい何割がセールスか。相手の番号が表示されるタイプではないので、電話が鳴るたび「どうせまた…」となるのだが、電気料金などのセールスが多く、ほとほとうんざりしている。
迷惑な電話といえば、オレオレや還付金の特殊詐欺の被害があとを絶たない。改元やコロナなど世の中の出来事に合わせて次々と新たな手口が生まれ、筒美京平さんのヒット曲ではないが、詐欺は世につれ、世は詐欺につれ…である。
今月16日、「台風被害の保険申請を代理で行います」と、あたかも保険金がもらえるかのような不審な電話が御坊市内で相次いだという。完全に詐欺とはいえないが、これについては自分が直接、電話を受けた。
若い女性が元気な声で、「セールスや悪質な詐欺ではありませんのでどうぞご安心ください」と切り出し、「2年前の大きな台風はご存じですよね」「その被害に遭われた方にお見舞金が出るのはご存じでしょうか」という。
2年前の台風といわれても、台風被害は毎年あるし、2年前の台風がなぜいまなのか、なによりあなたは何者か。瞬時に怪しいと感じたため、一方的な話を遮り、一つひとつ問いただすと、あきれ笑いを残してプツリと切れた。
詐欺に遭うのは若者も少なくない。「自分だけは大丈夫」という過剰な自信、正常化バイアスといった言葉もあるが、被害に遭う要因はやはり情報に正しく対応できない思考力の弱さであろう。
あふれる情報の質を見極め、安全で快適な生活を送るには何を選び、どう行動すべきか。知識(情報)を詰め込むだけの教育を改め、早くから考える力(生きる力)を身につけさせねばならない。(静)


