県教委は、来年3月11日に行う県立高校入試(一般選抜・スポーツ推薦)について、新型コロナウイルスによる影響や対応を発表。出題範囲については、新学期に入って約2カ月の臨時休校期間があったが、「夏休みの短縮などで予定していた学習内容を修了できる見通し」として、範囲を削ることなく予定通り実施する。

 県立高校入試の一般選抜・スポーツ推薦は来年2月24、25日に一般出願、3月4、5日に本出願、11、12日に学力検査や面接、19日に合格発表となっている。

 小中学校などは休校要請を受け、3月から5月末までの約3カ月間、臨時休校となった。新学期が始まった4月、5月も臨時休校となり、各学校は授業日数の確保へ夏休みを約1カ月短縮するなどして対応してきた。

 入試の出題範囲について県教委は「各市町村教委を通じた調査で、夏休み短縮などの取り組みにより県内すべての中学校が卒業までに学習内容を無理なく修了できる見通しである」とし、範囲を変更しない方向であることを説明。一方で、今後の感染状況によっては「柔軟に対応する」としている。

 また、部活動が影響する調査書やスポーツ推薦について、「大会出場などの機会が与えられなかった志願者に、不利益が生じないよう各高校に指示する」としている。

 日高地方のある中学校では「授業の遅れについては、現時点でほとんど例年に追いついている。このまま何もなければ、例年通り2月上旬に修了できる」と話しており、保護者には「今後の入試要項の説明会で説明したい」と話している。

 県教委では受験当日の対応についても発表し、感染や感染疑いで受験できない場合は再学力検査で対応するなどとしている。