御坊市湯川町財部、北出病院西に完成した新しいきのくに信用金庫御坊営業部の竣工式が16日行われ、関係者がテープカットや金庫開きで祝った。同市御坊(中町商店街)にある現店舗の建て替えで、地域の憩いの場や防災拠点、シンボルとなるよう設計された建物は、11月16日にグランドオープンする。

 竣工式にはきのくに信金や設計・監理と施工の工事関係者が出席し、神事の中で行われた金庫開きでは、きのくに信金の田谷節朗理事長、御坊営業部の平川和男部長がテープをカット。平川部長がハンドルを回して金庫を開け、その後、田谷理事長と平川部長が定礎の除幕を行った。

 工事業者への感謝状贈呈に続き、田谷理事長があいさつで「昨年10月10日の起工後、春先から新型コロナの影響があるなか、工事を順調に進めていただきまして、うれしく思っています。御坊へ来るたびすごいなと、わくわくしながら今日を迎えました」と感謝。「グランドオープンまでの内部工事の完了を心待ちにし、新しい御坊営業部のスタートへ精いっぱい準備を進めたい」と述べた。

 現在の御坊営業部は紀州信用金庫時代の1967年に建てられてから50年以上が経過し、老朽化。北へ約950㍍の移転先は将来を見据え、御坊の中心地になり得る場所として決めた。

 新店舗は敷地面積1339・97平方㍍、鉄骨造り2階建て、延べ床面積828・06平方㍍。外観はガラス部を多くすることで明るく開放感のあるデザインにし、内部は紀州材をふんだんに使うことで木のぬくもりあふれる広々とした空間となっている。

 2階に地域の住民や団体が使えるコミュニティホールを設置。津波対策として屋上に上がれる外付け階段も設置されている。設計・監理は大阪市の㈱クマヒラ関西支社(水内建雄支社長)、施工は御坊市野口の㈱古部組(仲修美代表)。

写真=金庫の前でテープカットする田谷理事長㊧と平川部長