自民党の二階俊博幹事長(81)=和歌山3区・当選12回=は8日、幹事長通算在職日数が1498日となり、自身が政治の師と仰ぐ故田中角栄元首相を抜いて歴代最長となった。与野党を超えた幅広い人脈と影響力で安倍政権を支えてきた党の重鎮。次期総裁選挙に向けてはいち早く菅義偉官房長官の支持を表明しており、党役員人事で幹事長続投も濃厚となっている。

 二階氏は1975年4月、県議会議員に初当選し、連続2期務めたあと、83年12月に衆院選に立候補し初当選。運輸大臣、経済産業大臣、自民党総務会長などを歴任。2016年8月には、谷垣禎一前幹事長が自転車事故で入院したのを受け、幹事長に就任。安倍首相の党総裁3選を主導するなど、安倍政権の屋台骨として政権運営を支えてきた。

 昨年8月3日時点で、幹事長の連続在職日数が1096日となり、歴代最長記録を更新。今年に入ってからは新型コロナウイルスの支援策として、国民1人当たり10万円の特別定額給付金を主導するなどで存在感をアピール。次期総裁選への菅官房長官の出馬を受けて、一番手で自身が率いる二階派(志帥会)をまとめて支持する方針を打ち出し、政局をリードしてきた。

 二階氏は同日放送された和歌山放送ラジオの特別番組で「これまで支援いただいた皆さまのご恩にいかに報いるか、新たな要望にいかに応えるか。和歌山はもっと発展すべき。ふるさとのことは片時も忘れることなく、取り組む」と決意を新たにした。