29日告示、10月4日投開票のみなべ町長・町議ダブル選で、町議選に新たな新人、梅農園代表の山本秀平氏(28)=晩稲=が4日、出馬を表明した。新人の表明は2人目で、出馬の意向を固めている現職12人と合わせてこれで定数(14)ちょうどだが、候補者擁立を目指す清川地区で人選が進められており、選挙戦突入は濃厚。一方、町長選は現職小谷芳正氏(70)=筋=の独走の公算が大きくなっている。

 山本氏は、後援会長の竹中由郎さん、事務長の竹田和久さんとともに、自宅で会見した。2014年、石川県立大学生物資源環境学部を卒業後、実家の農園に就農。18年には屋号を「紀州馬吉農園」とし、代表を務めている。

 帰郷してから4Hクラブの会長を務め、地域のイベント等に関わっていく中で、「多くの先人のおかげで今、自分が恩恵を受けていることに気づいた。自分も恩返ししたい、そして次の世代に課題を先送りせず、解決に導いてまちに貢献したいという気持ちが強くなった」と出馬を決意した思いを説明。持続可能なまちにしていきたいとの思いから、「100年続く町」をスローガンに掲げ、若い世代の定住と後継者不足の解消を含めた1次産業の振興を重点とし「子育て支援や若者定住策として、新婚と子育て世帯の住宅取得支援や空き家の活用、起業支援など、1次産業振興では耕作放棄地の活用、農業、漁業、林業の交流などに取り組んでいきたい」と抱負を述べた。

 町議選では現職14人のうち2人が今期限りでの引退を表明しており、12人が出馬の構え。新人は元教諭の細川安弘氏(60)=筋=が先月下旬に出馬表明している。

 立候補予定者説明会に出席した清川地区の有志は候補者を人選中。まだ表明には至っていないが、擁立の可能性が高く、選挙戦が濃厚とみられている。

 町長選は現職以外にうわさもなく、無投票ムードが色濃くなっている。町議選に出馬を予定している現職は次の12氏(議席順)。

 谷本吉弘(62)=埴田・2期=▽永井幸喜(59)=東本庄・1期=▽天野仁(70)=埴田・2期=▽井口雅裕(66)=芝・2期=▽丸山幸雄(66)=西本庄・1期=▽池田三千留(59)=東吉田・1期=▽原田覚(46)=山内・3期=▽出口晴夫(61)=東岩代・1期=▽真造賢二(58)=東本庄・2期=▽宮﨑繁幸(61)=芝・1期=▽玉井伸幸(66)=芝・1期=▽下村勤(76)=高野・4期=